上手く行かない時に試したい、心への魔法〜勇気づけとは〜

2019年7月13日

 毎日良く寝ているのに疲れが抜けない。最近、何だか何もやる気が起きない。など感じたりしていませんか?もし今あなたが生きることに消極的だったり、精神的な疲れが抜けないのであれば、これからお話をする勇気が欠乏している状態なのかもしれません。今回は「アドラー心理学の勇気づけ」についてまとめていきたいと思います。

勇気とは

 勇気と聞くと皆さんは何を想像しますか?強い人?チャレンジしている人?

 勇気の英語「courage」の語源は、ラテン語の「cor」、心臓と言われています。心臓は身体の活力を司る臓器です。つまり、勇気は活力を得るために必要不可欠なものと古来より考えられてきました。実際アドラーの弟子であるルドルフ・ドライカースは著書の中で、「勇気は生きることに最も活力を与えるもの」としています。そればかりか「勇気があれば、身体的な強み、知的な活力、感情的な持久力(スタミナ)、想像的なイメージの力をフルに使える」とも主張しています。

では勇気とはどうやったら出てくるのか?

 ドライカースは「自己信頼の具体的な表れであり、自分自身の能力を堅く信じることから生まれる」としています。これは、勇気が「慢心ではなく、自分を肯定している状態。いわゆる自己受容している状態」の時に生まれてくるとしています。自分の長所だけではなく、短所も客観的に受け止めている状態です。

 自己受容が出来ていない場合は他人の欠点等に目が行きがちになり、自然と排他的な態度を取りがちになります。そのため、思考もネガティブになりがちになり、勇気が欠乏していく様になっていきます。また勇気がくじかれていくことにより同様のことが起きていきます。

勇気がくじかれていくと?

 共同体(所属している職場や家族や友人など)に対して破壊的で、非建設的な行動をとってしまいます。独善的で自分中心でしか物事を考えられない状態に陥ってしまいます。逆に勇気に満ちていれば、人は一人で生きていけないことを認識しているため、自然と共同体に対して貢献しようとします

 勇気と共同体は切っても切れない、非常に密接な関係にあるのです。

 こんな人には要注意!!周りにいる勇気をくじく人の特徴!

      恐怖で動機づける

      悲観的なマイナス思考を持つ

      原因志向でいる

      聴き下手である

      重箱の隅をつつく 

      皮肉っぽい

 もしこの中に、自分が当てはまる項目がある場合は、自分や周囲の人が不適切な行動を取らないよう、勇気くじきは今すぐやめるべきです。

 なぜ勇気くじきをする人がいるかというと、その人自身が勇気に欠けているからです。勇気がくじかれているため、相手との関係を恐れて、攻撃的な態度をとってしまうのです。

勇気の三要素

 以下の三つの要素を満たすものが勇気とされています。

 1 リスクを引き受ける勇気

 このリスクは危険という意味ではなく、マイナスの結果が起きる可能性があるという意味です。成功しても失敗しても成長できるとみなし、思いきってチャレンジすることが勇気の要素になります。

 2 困難を克服する努力

 困難を「立ち向かえば克服できる課題」と捉えて、努力することです。

 3 協力できる能力の一部

 目標や目的に向かって、他の人と力を合わせたり、貢献したりすることが大切です。けっしてひとりよがりだったり、人との競争だけで行動するのは勇気ではありません。

勇気と蛮勇の違い

 ここまで勇気について見てきましたが、私たちが普段使う「勇気がある人」という意味での使い方と違うことが理解出来たでしょうか?無理な挑戦をしたり、無茶な行動をすることは、アドラーが提唱する勇気ではなく「蛮勇」と言えます。蛮勇とは、物事の是非を考えず、向こう見ずな行動をとることです

 例えば、安全性が確認されていない場所でバンジージャンプを行ったり、酒が強いことを示すために一気飲みをしたりするのが蛮勇です。これは本質である、「困難を克服する」ことができないことによる不適切な行動をとっていると言えます。

勇気づけの仕方

 自分の勇気をくじかれないためには、自分が相手に勇気づけをする必要があります。他人に勇気づけができる人は、人間関係が良好になります。勇気が満たされた人は共同体に貢献しようとします。良いことすれば良いことが返ってくると昔から言われてますよね。つまり、他の人に勇気づけをするということは、自分のためにも相手のためにもなるということなのです

 ではどのようしたら良いのでしょうか?

 「勇気の心理学 著 永藤かおる」では、勇気づけはセリフ集があるわけではないので、相手への尊敬や信頼の方が大切になると書かれています。つまり言葉の羅列ではなく、お互いを尊敬する心が大切なのです。そして、言葉よりも態度、ボディランゲージで伝わります。ベースにあるお互いの信頼関係を大切にすることだと述べられています。

勇気づけをするために必要な5つの理論

 5つの理論は物事の考え方や捉え方に関してです。その事実をポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかは自分次第になります。つまり自分の考え方をより建設的な見方に変えることで、世界は今より素敵に見えるようになります。他人や環境を変えることは出来ませんが、物事の捉え方は自分で変えることが出来るのです。

1 自己決定性

 人生の責任が自分に委ねられているという考え方です。過去の出来事は変えることが出来ませんが、自分の人生は自分自身で決定してきたものなのです。困難に対する考えが「自分や他者にとって建設的かどうか」の判断を大切にします。

2 目的論

 人間が何か行動を起こすには目的があるというものです。人間は自然とプラスになるように近づこうとします。つまり未来の目標を重視して行動します。現状と未来のギャップを埋めるために、人は手段を探し、行動するというのが目的論になります。

3 全体論

 人間は内部(心)で矛盾対立はしていないユニークな存在であるとするものです。これは例に出すと「ついお酒を飲み過ぎてしまう」「タバコがやめたいけど、やめられない」など本音では「控えたくない」「やめたくない」だけと言っている状況です。これは対立しているのではなく補完し合っている関係にあるのです。

4 認知論

 人間は自分の主観で物事を見るというものです。自分の主観を疑って物事を捉えることも大切です。「本当にそうなのか?」「証拠はあるのか?」といった様に客観的に見れる様にしましょう。

 

5 対人関係論

 全ての行動には相手役がいるとするものです。相手を理解しようとするときにやりがちなのが、相手の心を理解しようとすることです。しかし相手の心を見ることは出来ません。相手とその周囲の対人関係に注目することで相手を理解できる様になります。

まとめ

 勇気の大切さに関して、今回はまとめました。勇気づけは何も相手だけではないと私は考えます。相手に勇気づけをする前に、先ず自分に対する勇気づけをすしてみてはいかがでしょうか?一日の終わりに自分に対して「頑張ったね!」と。そして、自分が勇気に溢れた状態になれば、相手に対して勇気づけをすることが可能だと思います。

 先ずは自分を大切にしてみて下さい。そして心から、自分に感謝をしてみることから始めてみてはいかがでしょうか?

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