ストレッチの効果出ていますか?専門家が正しいやり方を解説![時間や頻度など研究論文より]

2019年10月16日

ストレッチの効果出ていますか?専門家がストレッチの正しいやり方を解説![時間や頻度など研究論文より]
「ストレッチってどうやると良いの?」

「どれぐらいやったら効果があるの?」

「ストレッチやったら、余計に痛くなったんだよね」

この記事は、そんな質問や疑問を持っている方へ向けて書いています。

お時間のない方は、最後にポイントをまとめておりますのでご参照下さい。


はじめまして。
現役理学療法士のyugosukeと申します!

沢山の方に、「ストレッチはどの様にやったら効果があるのですか?」と質問されます。

皆さんはストレッチと聞くと反動をつけて伸ばしていくイメージがありませんか?

伸ばしている時間や、1日どれぐらいやったら良いのか?、どういうふうに伸ばすのか?など

「効果を出す具体的な方法」は曖昧になっていたりしないでしょうか?

実は学校等で教えられてきたストレッチは間違いが多く、正しく行わないと、筋肉の柔軟性が低下することや、筋肉自体を痛めることがあります。

そのため、冒頭でもありました様に、「ストレッチをやって痛くなった」という方もおられるのです。

今回はストレッチの代名詞「スタティックストレッチ」を中心に、正しく行う方法を記事にしております。

*実際の姿勢や伸ばし方は下記のページで説明しております。併せて読んで頂ければ幸いです。

最後に研究論文を載せております。


ストレッチの効果

ストレッチの効果

先ずストレッチの代表的な効果として次の7つが挙げられます。

ストレッチの効果

ストレッチの効果
1 柔軟性の改善
2 血行の改善
3 疲労回復
4 心身のリラックス
5 痛みの緩和
6 姿勢の改善
7 ケガの予防

1柔軟性の改善

柔軟性の改善とは、体の動かせる関節の範囲の拡大を指します。柔軟性が低下すると、体全体のバランスが崩れやすく、怪我がしやすい傾向にあります。

毎日ストレッチを行うことで少しずつですが、関節や筋肉の可動域が広がり、怪我しにくい体を作ることができます。

*柔軟性が低下するというのはこの後に説明する「筋フィラメントの滑走がしにくい状態になっていること」を指します。筋肉は定期的に伸ばさないと、正常に緩むことができなくなっていくのです。子供の頃は誰しもが柔らかいのに、年齢を重ねるごとに体を固く感じていくのはこれらのことによります。

2血行の改善

筋肉をイメージする際は、トリのササミを思い出して頂くとわかりやすいと思います。

トリのササミを割いた際に、一本一本の繊維が束になっているのがわかるかと思います。あれが筋肉を構成する組織なのです。「アクチン」と「ミオシン」と呼ばれています。

筋肉は「アクチン」と「ミオシン」という2つのフィラメント(連続した長い繊維)で構成されおり、刀と鞘のようにミオシンがアクチンの中に入り込むと、筋肉の収縮が起こるしくみになっているのです。

ストレッチを行うことで、この筋フィラメントの滑走が改善し、血行が良くなります。

3疲労回復

血行が改善することで、筋内に溜まった老廃物質を排出され、疲労の回復が行われます。

4心身のリラックス

ストレッチ後はアルファ波が増加し副交感神経活動が働くことが明らかとなっています。体がリラックス状態になることで、睡眠の質もよくなります。

5痛みの緩和

疲労回復と同様に、筋肉内に溜まった「痛み刺激物質」を排出することで痛みを軽減します。クールダウンでストレッチが行われるのも、疲労回復や痛みの緩和等が行われるからです。

6姿勢の改善

柔軟性が改善することで、偏っていた姿勢が変化します。腰痛の辛い方は、骨盤の前方への傾きが強いことが多いのですが、ストレッチをすることで改善することが可能です。

7ケガの予防

柔軟性が改善することで、筋肉の動き(フィラメント)が良くなるので、肉離れといった損傷や捻挫をしにくくなります。


正しいストレッチのやり方

正しいストレッチのやり方

ストレッチのやり方のポイント3つ

1)ゆっくりと時間をかけて伸ばしていくこと。

2)呼吸を止めないように!ゆっくり行い、伸びている感覚を感じること。

3)無理にやらない!痛みの起こらない範囲で行う。

以前は反動をつけて体を伸ばすことが、体操には組み込まれていましたが、現在では反動をつけるほど筋肉は硬くなることが報告されています。

反動により、筋肉の縮まろうとする反射(深部腱反射)が起こるためです。

反対にゆっくりと筋肉を伸ばす刺激を加えていくと、筋肉は徐々に柔らかくなっていきます。

ストレッチのメカニズム
筋肉内にある筋紡錘と呼ばれる部位が、筋組織の破壊を防ぐために一定以上伸ばされた際に、筋肉を緩める様に指示を出します。
そこから更に伸ばすことやその位置をキープすることで、筋肉の粘弾性が低下し筋肉が伸びやすくなります。
筋肉にはこの粘弾性と呼ばれる、「元に戻ろうとする力」が備わっているため、早く伸ばそうとしても伸びることは困難なのです。


ストレッチをやるタイミング

ストレッチは入浴後か軽い運動後(ジョギング程度)がベストです!

入浴により筋肉が柔らかくなっているため、必然と筋肉を伸ばしやすくなります。また、軽い運動後には筋肉の収縮も行われており、血行も良好となっているため伸ばしやすいです。

ストレッチをやらない方がいい場合

体調不良の時はもちろんのこと、痛みが強かったり、肉離れの様な筋損傷をして間もない場合も控えましょう。


痛みの改善を行うストレッチのやり方

「腰痛」や「肩こり」を改善する具体的なやり方を下記の記事にまとめました!よろしかったらご参照ください。

腰痛に対するストレッチ

肩こりに対するストレッチ

ストレッチの研究論文

あなたは正しくできていますか?効果的なストレッチのやり方![時間や頻度など研究論文より]

ストレッチは長いこと研究がされてきております。

中にはストレッチ自体を行う事でパフォーマンスが低下するといった研究論文もあります。

今回は研究が多くされている「足の筋肉に対する論文」をまとめております。

なぜ足かというと、大きな筋肉が集まっていたりする事で、他の筋肉に対しての指標となるからです





1)大腿四頭筋

ストレッチング時間  結果 報告者
45秒×6セット 膝関節屈曲可動域は有意に増加 Power K 2004
30秒×4セット 膝関節屈曲可動域は有意に増加 Marek SM 2005
30秒×3セット 膝関節屈曲可動域は有意に増加 Beedle BB 2007
20秒×5セット 膝関節屈曲可動域は有意に増加 Mandroukas A 2014

2)ハムストリングス

ストレッチング時間

 結果

報告者

30秒×4セット

長坐体前屈は有意に増加

Depno GM 2000

45秒×6セット

長坐体前屈は有意に増加

Power K 2004

15秒×3セット

30秒×3セット

どちらの方法においても

膝関節伸展可動域は有意に増加

Brandenburg JP 2006

15秒×10セット

 膝関節伸展可動域は、5回目までは有意に増加。しかしそれ以上の回数では増加が見られなかった

2008

3)下腿三頭筋

ストレッチング時間  結果 報告者
60秒×5セット 足関節の背屈可動域は有意に改善 Mizuno T 2013
60秒×5セット 足関節の背屈可動域は有意に改善 Morse CI 2008
60秒×5セット 足関節の背屈可動域は有意に改善 Kay AD 2009

研究論文まとめ

研究論文により、「筋肉ごとに必要なストレッチ時間が存在する」ということが明らかになっております。

大腿四頭筋、ハムストリングスでは30秒以上×3Set以上が必要。

下腿三頭筋においては60秒×3Set以上が必要となるのです。

考察

大腿四頭筋と下腿三頭筋を比較しているのは、下腿三頭筋はアキレス腱に繋がっているため、組成成分である腱成分が多くなるためです。

腱成分が多い部位は、伸ばすのに時間が必要と言えるのではないかと思われます。

これらのことより、「ストレッチを行う際には30秒程度は持続した伸長刺激が必要である」と思われます。

まとめ

足のストレッチをしている女性

如何だったでしょうか?

ストレッチの効果を出すには、以下のポイントを押さえる必要があります!

ポイント

1)ゆっくりと時間をかけて伸ばしていくこと。

2)呼吸を止めないように!ゆっくり行い、伸びている感覚を感じること。

3)無理にやらない!痛みの起こらない範囲で行う。

4)最低でも30秒程度は持続した伸長刺激が必要になります。

5)入浴後か軽い運動後がベストタイミング!

6)筋肉を痛めている時は行わない。


ストレッチとは、意図的に筋肉を伸ばすことで筋肉の柔軟性を高め、怪我の予防やリ
ハビリ・疲労回復のための運動です。

ポイントを押さえてストレッチを行うことで、ご紹介した様々な効果を得ることが出
来ます。

定期的に行い、怪我をしにくい体を目指しましょう。

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